洲之内徹の生地松山からバスで1時間ほどの山の中に、久万高原町があります。
その久万高原町にある美術館が、久万美術館です。
今月14日から「久万美の原点ー洲之内徹」展が開催されます。
久万美術館の根幹をなす井部コレクションの多くは、洲之内徹が経営する現代画廊から購入されました。
また、
今回現代画廊ゆかりの作品70点が一括して寄贈されることになり、本展で紹介されるそうです。
人口1万人弱の町に、そんな特色ある美術館が35年も継続し、来館者を待っているということ自体、素晴らしいことです。
初日9月14日(土)午後には、原田光(元岩手県立美術館館長、美術史家)、後藤洋明(コレクター)の記念トークもあります。
参加費は無料です。
お時間許せば、ぜひ!!
https://www.kumakogen.jp/site/muse/
忘れられてしまった秀れた芸術家の顕彰活動を続けている人に与えられる「木雨賞」という賞があります。
梅野記念絵画館友の会が主宰する賞で、東御市梅野記念絵画館(長野県)初代館長梅野隆氏の仕事を偲んで作られた賞だと聞いております。
この度、当運営委員会の島村直子が第10回木雨賞、小寺瑛広が木雨賞特別賞を授与されました。
受賞理由は、木雨賞は島村洋二郎の顕彰活動(資料収集、作品保管、展覧会開催)を40年間続けてきたこと、木雨賞特別賞は、島村洋二郎の画業の本質を的確に捉え世に知らしめたことによります。
二人の活動をまとめた『カドミューム・イエローとプルッシャン・ブリュー』(未知谷2021年12月刊)が大きな仕事をしたようです。
授賞式は、7月28日、東御市梅野記念絵画館で行われました。
選考委員会の岡部昌幸委員長が選考の経過を話され、阿部真也友の会会長から賞状が授与されました。
この木雨賞は、物故作家のコレクターには、よく知られている賞らしいのですが、マイナーな賞で、一般には、ほとんど知られていません。
本年は、諸般の事情から「私の愛する一点展」は開催されませんが、来年2025年度は開催とのこと。
洋二郎作品にもまた、会うことが出来ますね。
近づきましたら、このサイトでもお知らせいたします。
その折には、どうぞ見にいらしてください。
写真は、梅野記念絵画館から見た浅間山。池の対岸から見た梅野記念絵画館です。
2024.6.29
2023年7月にギャラリー枝香庵で開かれた洋二郎の没後七十年展のカタログが出来上がりました。
小寺瑛広さん作成のキャプションが好評だったため、カタログとして残しておこうということになりました。
画像が沢山入っているので、見やすく、分かりやすいです。
ぜひお手に取ってご覧ください。
*ギャラリー枝香庵で入手できます
筑摩書房から、『洲之内徹ベストエッセイ 1』税込990円椹木野衣編集が5月10日刊行されました。
洲之内徹が芸術新潮に連載し続けた「気まぐれ美術館」シリーズの単行本5冊から選りすぐったエッセイが20編掲載されています。
いちばん最後の「〈ほっかほっか弁当〉他」には、「洋二郎の作品を見かけた方は画廊まで連絡を」と、洲之内さんの呼びかけが書かれています。
洲之内さんのファンだった幅さんのことが綴られた〈ほっかほっか弁当〉には、ジンとさせられました。
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